生後6か月ごろ、離乳食が始まってきたらミルク以外の飲み物も飲めるようになってきます。最近では可愛いストローマグが豊富に出回っていて、早く赤ちゃんに使ってほしいという気持ちになりますよね。
でもちょっと待ってください!
実はストロー飲みは赤ちゃんの正しい口の使い方を阻害してしまいます。
母乳やミルクを「吸う口」から離乳食などを「食べる口」へ変化しているときに、ストローで吸う動作は「吸う口」の動きなのでお口の成長を後退させてしまっています。
またストローで吸うとしっかり味わう間もなく飲み込んでしまうので、味覚の発達にも影響が出ます。
コップなどで水を飲むと水分が口の中全体に行きわたり汚れも洗い流すので虫歯予防につながります。
今回はストローではなくコップ飲みを習得する方法をお話しします。
見やすい目次
なぜ歯並びに影響するのか
歯科衛生士の教科書の絵で説明しますね。
新歯科衛生士教本 小児歯科学より一部引用
ストロー飲みは舌が前のほうに動きます。
この癖がつくと食べ物を飲み込むときに自然と舌で前歯を押すような動きになります。
1回や2回この動きをしても歯並びは変わりませんが、これを365日10年続けたらどうでしょう。
常に歯が前へ押されていわゆる「出っ歯」の原因になります。
私と同じ経験をしてほしくないので、ぜひ赤ちゃんのうちから正しい飲み込み方を練習してほしいです。
コップ飲みはいつから練習する?
上唇と舌を上手に使って水分をごっくんできる目安は一人で安定して座れるようになってからです。
大人が支えて座れる状態であればOK。
それまでは焦らず今まで通りのミルク・母乳の与え方でいきましょう。
はじめては豆皿(まめざら)がおすすめ
豆皿とはご家庭にある醤油皿のような小さくて平たい皿です。赤ちゃんはいきなりゴクゴク飲めないので、最初はすすって飲む「すすり飲み」から始めます。
最初はほんの少しの白湯を豆皿に入れて口元に持っていきましょう。
赤ちゃんの下唇にそっと当ててすこーし水分を触れさせてみてください。赤ちゃんが自ら上唇を下ろしてズズッと吸ったら成功です。
この時お皿を傾けすぎると赤ちゃんの意思に関わらず水分が口に入っていってしまうので、あくまでも補助する程度にするのがポイントです。
もし、すすらないでお皿のふちをカミカミ遊んでしまったら、そのまま様子を見ましょう。
何にでも興味が出る時期なので焦らず再チャレンジすればいいのです。
慣れてきたら補助付きコップで飲んでみよう
いきなりコップやお椀でも良いのですが、我が家はコチラを使っていました。
リッチェル コップでマグ直飲みタイプ
液体が出てくる量が調整されているので傾けても少量ずつ出てきます。
飲み口が広くスプーンの延長のような形なので水分を受け止めやすくなっています。
初めは大人が手で支えるような補助が必要ですが、飲みやすそうに使っていたので大変重宝しました。お手入れも簡単でした!
メリット
- 洗いやすい
- 赤ちゃんでも飲みやすい広い飲み口
- 水が少量ずつ調節されて出てくる
デメリット
- 赤ちゃんでも慣れてきたらフタを開けられる
- 傾けると水がこぼれる
OXOtot グロウトレーニングカップ
wowcupベビー トライタン
コンビteteo マグカップバルーンNeo
傾けると少量の水分が少しずつ出てくるので、無理にむせることもなく飲めていました
一応ビニール袋に入れて持ち歩きましたが、しっかりふたを閉めればほぼ漏れませんでした!
それでも子どもに渡すと傾けてこぼすので、こちらも補助しながら飲ませていました。
メリット
- フタをしっかり閉めればほぼ漏れない
- 水が少量ずつ出て飲みやすい
- すべてのパーツが分解出来て洗いやすい
- 形がかわいい
デメリット
- ふたを開けて傾けるとどんどん出てくる
- ストローと違って子どもに飲ませるときに目が離せない(こぼす)
こちらもオススメ↓
マグはパーツを変えればストローマグにもできるので、コップ飲みが上達したら使う場面に合わせてストローとコップを切り替えられるのが便利です。
リッチェル トライ コップマグ
外へ出かけるとほかの子はみんなストローマグで我が家だけコップマグでした。
ストローのほうが傾けてもこぼれないし便利なんですよね。
でもそれは親の都合なんです…できれば子どもの飲み込む訓練のため、コップ飲みを続けましょう!
コップ飲みばかりで、ストローは使えるようになるの?
1歳児だって馬鹿じゃない!息子も今ではちゃんとストローで飲めてます。
紙パックに入った麦茶にストローをさして、ちょっとパックを押しながら飲ませたらすぐ覚えました。ストローはゆっくり覚えればいいのです。
ストローマグは便利だけど
コップ飲みはすぐこぼしたり汚れたりするので、側にいる大人は大変です。
ストローのほうが断然便利です。
マグもストロータイプのほうが種類も豊富でかわいいですよね。
でも子どもの健やかなお口の成長を考えると私は歯科衛生士として、やはりコップ飲みを推奨します。
この記事が少しでもお子さんの歯並びや飲み込む訓練を考えるきっかけになれば嬉しいです。