だんだん寒くなり風邪が流行る季節になりますね。
そこで毎年話題になるのがインフルエンザ。
そんな会話があちこちで飛び交いますね。
一旦かかると厄介なことに、感染拡大防止のため約1週間は学校や職場で出勤停止となります。
年末年始の仕事の追い込み・受験勉強・旅行など、なにかと忙しい師走の時期にインフルエンザにかかってしまうと大変です。
今年は絶対インフルエンザにはかかりたくない!!
そんなあなたに正しいインフルエンザの知識と予防法を伝授します。
見やすい目次
歯磨きを頑張るとインフルエンザ予防に効果バツグン!
www5.famille.ne.jp/~ekimae/sub7-340.html より引用
このグラフはとある介護施設で行った検証結果です。
いつも通り自分で歯磨きを続けた高齢者と、歯科衛生士が口腔ケアをガチった高齢者のインフルエンザと風邪の発症率を調べました。
青いグラフに注目!
歯科衛生士が口腔ケアをガチった高齢者さんのインフルエンザ発症率は10分の1に減少しています!
インフルエンザに感染するメカニズム(イラストでわかりやすく)
まず、やみくもに予防をしていては、見えない敵には勝てません。
「相手を知る」
これぞ戦の心得!
ザックリですが、インフルエンザの感染メカニズムをまとめました↓↓↓
まずはこちらをご覧ください。
絵が下手ですみません…
- インフルエンザの感染の始まりにはプロテアーゼくんが手助けしている
- インフルエンザはノイラミニダーゼというすごいハサミを持っている
↓
このハサミのおかげで驚異的なスピードで細胞から細胞へ渡り歩き体内で増えることができる
インフルエンザ感染を手助けするプロテアーゼとは?
さっきのイラストでインフルエンザが細胞に入るときに手助けしてたのがいましたね?
それをプロテアーゼと言います。
これはなんと口の中の細菌から生まれます。
※プロテアーゼは体内に何種類かあるのですが、今回はインフルエンザに関係するプロテアーゼを表現するものとします。
つまり口の中が不潔で細菌まみれだと、プロテアーゼくんの数が10倍、20倍…
そしてインフルエンザウイルスを手助けするので感染する確率も10倍、20倍に増えていきます。恐ろしい。
では口の中の細菌を減らすにはどうしたらいいのか?
ズバリ
歯を磨く、これ一択です!!!!
歯石がついていたり歯肉炎・歯周病の人は特に要注意です。
なんとなく歯を磨いているだけでは頑固な汚れが取れていない場合があります。
歯と歯の隙間、歯と歯ぐきの間など細かいところに細菌は潜んでいます。
本気でインフルエンザにかかりたくないなら、まずは歯医者さんでしっかりプロのクリーニングしてもらうのが確実です!
歯医者さんのクリーニングでは日ごろ自分ではなかなか落とせない歯周ポケットの汚れなどを専用の機械で落とすことができます。
正しい歯磨きの仕方もアドバイスしてくれますよ!
インフルエンザ・プロテアーゼを減らす歯磨きの仕方
歯磨きのタイミング!朝起きたらすぐやろう!
朝起きたとき、
- 口の中がネバついたりちょっと気持ち悪いなー
- 口臭がきついなー
て感じたことはありませんか?
寝ている間は「食べない・飲まない・話さない」という状態なので口をほとんど動かしません。
そうすると唾液の分泌も悪くなります。
唾液って口の中の細菌が増えないように抑制する効果があるんです。
でも寝ている間はそれがないので細菌が増え放題!
まさに細菌のオアシス!
そんな細菌パラダイス状態の口の中は「肛門周辺より汚い」という人もいます。
起きた時の口の中=う〇こですね!
当然、細菌が作り出すプロテアーゼもたっぷりなので、まずは朝一で歯を磨いてリセットするべきなのです。
そんな状態でインフルエンザウイルスがうようよしている電車やバスに乗ったりしたら感染率は大幅アップです。
細菌を減らす効果的な歯磨きの仕方
歯ブラシは1ヶ月で交換する
歯ブラシはこまめに取り換えていますか?
通常の使い方をしていれば歯ブラシは1ヶ月で毛にコシがなくなり汚れを取る力がガクンと落ちます。
そんなヘロヘロの歯ブラシではインフルエンザに勝てません!細菌が増えてインフルの思うツボです。
一番お手軽な方法は歯ブラシを新しくすることからですね。
歯と歯ぐきの境目を狙って磨く
細菌は歯と歯ぐきの間の歯周ポケットと呼ばれる部分にいっぱいいます。そこを狙って磨きましょう。
力は入れずに小刻みに毛先を動かします。
1~2本の歯をじっくり10秒以上磨くイメージです。
うがい薬(マウスウォッシュ)を併用しよう!
歯磨きのあとにマウスウォッシュを使って、口の中の細菌の働きを抑制するのも効果的です!
ただしマウスウォッシュ自体に汚れを落とす効果はあまりないので、あくまでしっかり歯磨きをして汚れを落とすことが前提です。
こちらのコンクールFは細菌の動きを抑制する効果が高いうがい薬です。1本1000円前後と少しお高く感じますが、薄めて使う濃縮タイプなので1本で360~700回分使えるので経済的です!
舌を磨こう!
舌は細かい凹凸がいっぱいあって細菌の隠れ家にぴったりです。
舌をきれいに保つと細菌の数を減らせるのでインフルエンザ予防には効果的です。
舌は皆さんが考えているよりも、とーーーってもデリケート!
やみくもにブラシでこすると表面に細かい傷がつき、そこに細菌が入り込み数が増えるだけでなく口臭の原因にもなります。
舌ブラシの正しいやり方
- 舌の奥からブラシを当てて引いてくる。
- 力は入れ過ぎず軽くなぞる程度
- 川の字を書くように1回ずつ撫でたら終了
- 1回では完璧に汚れが取れなくてもOK。少しずつ取れて綺麗になっていきます。
歯科衛生士の私が使っている舌ブラシはコチラ!
プラスチックの凹凸で汚れを落とします。
毛がヘタることがないのでずっと使えて経済的です。
インフルエンザ予防に従来のうがいだけでは不十分な理由
疑問視されていた「うがい」の効果
うがいのインフルエンザ予防効果については以前から疑問視されていました。というのは、インフルエンザウイルスを吸入し、のどの粘膜や気管支の細胞に付着した場合、細胞の中へ侵入するのに要する時間は数分〜20分といわれているからです。流行期でウイルスが空気中に多数あるときは、数分〜20分ごとにうがいをしないとウイルスの侵入を防げないことになります。しかし、それは現実的ではありません。 https://weathernews.jp/s/topics/201801/260105/より引用
ちなみに政府広報オンラインの「インフルエンザの予防法」のページでも予防に有効な対策として「うがい」という項目は削除されています。
そんなバカな!っと思った人は「政府広報オンライン」をチェック!
インフルエンザウイルスはそれだけ感染力が高く、素早く体内に侵入してしまうんです。
…ん?体内に侵入するにはプロテアーゼくんの手助けが必要でしたよね?
そう!!!
だからカギは、歯磨きなんです!!!
予防接種を打っているのにインフルエンザにかかるのはなぜ?
抗体が守っているのは体内だけ。入口は無防備。
予防接種で体内にインフルエンザと戦う抗体を作ります。
しかしそれはあくまでも身体に入ってきたウイルスに対して戦うためのものです。
入口である粘膜の表面で守ってくれるわけではないので、インフルエンザウイルスは遠慮なく体内に入ってきます。
よって普通に感染します。
ただし体内に入ってきたウイルスに対してはしっかり戦ってくれるので、症状の重篤化を防ぐことができます。
作ったワクチンと異なる型のウイルスが流行る場合
インフルエンザワクチンはそのシーズンに流行るであろうインフルエンザの型を予測してワクチンが作られます。
ですからちょっと予想と違った型のインフルエンザ菌や新型がいればかかってしまいます。(例年ほぼ予測通りだそうなので、これは滅多にない)
いかがでしょうか?
予防接種の最大の目的は「合併症や重篤化を防ぐ」ことです。
ですから予防接種を打ったからと強気になるのではなく、必ず予防策も必要なのです!
予防対策にマスクは必須アイテム
最近は高性能マスクもたくさん登場していますが、一般的に市販されているものは100%のウイルスを排除できません。
マスクと顔の隙間からウイルスが入ってきてしまいます。
しかしマスクがまったく予防効果がないわけでもなく、みんながしっかりマスクをしてお互いが予防することでインフルエンザの感染拡大を防ぐことができます。
↓こちらはマスク界の王様!ウイルスやPM2.5だけでなく放射性物質も防ぐ!
インフルエンザの薬ってほかの風邪薬とどう違うの?
抗インフルエンザ薬(タミフル、リレンザ、ラピアクタなど)は別名ノイラミニダーゼ阻害剤といいます。
ノイラミニダーゼ=インフルエンザが持つ強靭なハサミです。
それが使えなくなればインフルエンザの体内での感染拡大を止めることができます。
感染のピークは2~3日と言われているので、その前に服用できれば大きな効果があります。発症48時間以内に服用することにこだわるのはそのためです。
抗インフルエンザ薬には、ウイルスを殺す作用はありません。
体内での感染拡大を防ぐだけです。
なので薬を飲んでも身体からインフルエンザウイルスを出している可能性が高いです。
よって、薬を飲んだからと言って仕事に行ったり友達に会ったりするのは絶対NGです!